中国の景気底入れ時期を考える

  • Market Eyes
  • No.254

中国の景気は日米欧に先行

中国のOECD景気先行指数は日米欧に先行する傾向がある。【図表1】なお、中国の同指数は直近で昨年11月を底に反発しているが、同指数は後に修正されることが多いため、現時点で底を打ったとは言い切れない。実際、昨年11月分のデータが発表された時は、昨年9月が底になっていた。
いずれにしても、現在は景気先行指数の底入れ時期を探る局面にあると思われる。そこで、重要になってくるのは実体経済の裏付けがあるかどうかだ。米中協議が少なくとも貿易面で近く合意に至ることを前提に、実体としての景気底入れ時期を考えたい。一例として、自動車販売に注目する。

 【図表1】 OECD景気先行指数

自動車販売の低迷が続く

自動車販売の低迷が昨年の小売売上高全体の減速傾向に拍車をかけた部分が⼤きい。【図表2】当然、売り上げが落ちれば、生産活動が停滞するなど経済全体への波及効果は⼤きい。【図表3】

【図表2】中国の小売売上高(前年同月比)
【図表3】中国の鉱工業生産(前年同月比)

昨年の自動車販売が低迷した主な要因として、2015年10月から2017年末まで小型車減税が実施されていたことによる需要増加の反動減が考えられる。【図表4】

 【図表4】中国の自動車販売台数

昨年の中国の自動車販売台数は2,800万台と、米国の1,770万台を⼤きく上回っている。しかし、人口の多さと普及率の低さに鑑みれば拡⼤余地は依然⼤きく、自動車販売が持ち直すのは時間の問題ともいえる。そこに政策対応が加われば、回復時期は早まる可能性が高い。

今年夏場までにプラス回帰の公算

今年1月末に国家発展改革委員会から自動車販売などを促進する消費刺激策が公表された。これらは、3月の全人代(全国人民代表⼤会)を経て、詳細な内容が発表され次第、施行される模様だ。そうなれば、低迷していた自動車市場が息を吹き返し、販売台数は数カ月以内に前年同月比でのマイナス幅が縮小、遅くとも夏場にはプラスに回帰してくる公算が⼤きい。

自動車販売の持ち直しとともに、生産や投資も活発化することで、中国経済全体として景気の持ち直し機運が高まることが期待できよう。

目先はまだ下振れリスクに注意

OECD景気先行指数と自動車販売の回復予想から、景気の底入れ時期は近づいていると考えられる。ただ、目先はまだ下振れリスクが⼤きい。特に3月に発表される経済指標では、貿易統計と鉱工業生産に注意したい。

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