利回り追求の動きがメキシコ・ペソを後押し

  • Market Eyes
  • No.310

ペソ急落後に見通しをやや強気に

今年3月にかけてのメキシコ・ペソ急落後、当社は、3月23日配信の『投資環境見通し(2020年4月号)』において、メキシコ・ペソの1年程度先の見通しを「中立」から「やや強気」に変更し、直近でも維持している。
もともと、当社はメキシコ・ペソに対して悲観的な見方をしていたわけではないが、多くの市場参加者がメキシコ・ペソに強気な中、投機筋(非商業部門)の先物ポジションなどが買いに偏りすぎていることに警戒感を持っていた。【図表1】

図表1 メキシコ・ペソ先物ポジションと為替レート のグラフ(2018年1月初から2020年5月25日)※先物ポジションは週次データ(2018年1月2日から2020年5月19日)
(出所)ブルームバーグ

実質政策金利の高さが買い材料

メキシコ銀行は通貨安に起因するインフレを警戒し、ここ数年は実質政策金利(政策金利とインフレ率の差)を高位に維持している。【図表2】

図表2 メキシコの政策金利とCPIのグラフ (政策金利:2012年1月初から2020年5月25日)(CPI:2012年1月から2020年4月)
(出所)メキシコ銀行、ブルームバーグ

多くの新興国において、新型コロナウイルス問題から経済を支えるために大幅な利下げが実施され、実質政策金利が縮小あるいはマイナスの状態になっているが、メキシコの実質政策金利は比較的高水準を保っている。【図表3】今後もメキシコ銀行による段階的な利下げは予想されるが、他の新興国と比較して高水準の実質政策金利は維持されることになるだろう。

図表3 主要新興国の実質政策金利の比較
(出所)ブルームバーグより大和アセットマネジメント作成

当面、新興国の経済成長に期待できる状況とは言えないが、米国の長期金利が1%未満で推移している現状などに鑑みれば、金融市場の落ち着きとともに利回りを求める資金が再び新興国に向かう展開が期待でき、その中でも実質政策金利の高いメキシコはその受け皿となりやすいだろう。

暴落リスクの低下は安心材料

また、投機筋の買いポジションが一掃され【図表1】、原油価格の底堅い推移も期待されるため、年初よりもメキシコ・ペソが大きく下落するリスクが低下していることは安心材料だと言えよう。

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