豪州経済見通しの上振れシナリオ

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  • No.308

RBAが経済見通しをアップデート

5月8日、RBA(豪州準備銀行)は四半期に1度の金融政策報告書を公表し、新型コロナウイルス問題の収束を見据えた経済見通しを示した。
基本シナリオによると、実質GDPは今年4-6月期に前年同期比▲8%まで落ち込むが、そこがボトムとなり、来年10-12月期に昨年10-12月期の水準までおおむね回復する見通し。【図表1】なお、失業率は今年6月に約10%でピークを打ち、その後は緩やかに低下する見通しだ。【図表2】

図表1 豪州の実質GDP(実績:2014年1-3月期から2019年10-12月期)(見通し:2020年4-6月期から2022年4-6月期、2四半期ごと)
(出所)豪州統計局、豪州準備銀行
2 豪州の失業率 (実績:2014年1月から2020年3月)(見通し:2020年6月から2022年6月、6カ月ごと)
(出所)豪州統計局、豪州準備銀行

RBAの前提と政府目標の乖離

RBAによる見通しは、現在の新型コロナウイルスを封じ込めるための規制の大部分が6月まで維持され、非常に大きな公共のイベントや集会の制限を除くほぼ全ての規制が9月までに解除されることを前提としている。なお、外国人の入国禁止や渡航制限は今年末まで継続されるとの想定だ。
一方、同日に政府が公表した経済活動再開に向けた3段階の工程表では、7月までに国内経済が本格的に再開することをめざしている。ニュージーランドなど隣国との往来再開についても7月までに検討する方針だ。

経済見通しに上振れ期待

RBAによる見通しの前提が政府の目標よりも慎重なことに鑑みれば、政府の目標通りに経済活動が再開していくことで、RBAの経済見通しに上振れ期待が高まってくることが想定される。規制解除のタイミングは州政府の判断に委ねられるが、豪州では新型コロナウイルスの感染拡大を抑制できており【図表3】、早くも9日から首都キャンベラなど複数の地域で規制解除が開始されるなど、現時点では政府の目標通り進捗する公算が大きい。
感染拡大の第2波に注意しつつも、豪州の景気回復がRBAの想定よりも早まる展開に期待したい。

図表3 豪米加の新型コロナウイルス新規感染者数(2020年3月10日から2020年5月10日、7日移動平均)
(出所)CEICより大和アセットマネジメント作成
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