原油価格の底打ちが視野に

  • Market Eyes
  • No.307

原油在庫の増加ペースが鈍化

米国の原油在庫は3月下旬から急増したが、直近では増加ペースが鈍化し始めている。【図表1】年初から原油価格が大幅に下落したことでシェールオイル企業の淘汰が進み、産油量が段階的に減少していることも一因だが、直近でガソリン需要が戻り始めていることが大きな要因である。【図表2】これは、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するために制限していた経済活動が徐々に再開の方向に進んでいることを意味する。

図表1 米国の原油在庫 (2014年から2020年)(1月第1週から12月最終週)(2020年は4月第4週まで)
図表2 米国のガソリン需要 (2014年から2020年)(1月第1週から12月最終週)(2020年は4月第4週まで)

期近物の原油価格はまだ不安定

もっとも、原油在庫の「増加」が続いていることは事実だ。WTI原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの貯蔵施設の利用率は直近で80.6%まで上昇しており、貯蔵施設の限界が近づいている。【図表3】そのため、4月20日にWTI原油先物価格が史上初めてマイナスの価格で取引されたように、期近物の原油価格はまだ不安定な値動きが想定される。
重要なことは、直近で期近物の原油価格が荒い値動きをしているにもかかわらず、信用市場などはほとんど反応していないことである。実体経済への影響が小さい期近物の異常な値動きを過度に不安視する必要はなさそうだ。

図表3 オクラホマ州クッシングにおける原油在庫(2020年1月17日から2020年4月24日、週次)

原油価格の底打ちが近づく

今後も産油量の減少が進むことに加え、経済活動の段階的な再開によって原油需要の回復が進むことが期待される。今はまだ「供給超過」の状態だが、原油在庫の増加ペースはさらに鈍化し、数カ月以内には「需要超過」の状態に転じる公算が大きい。
目先は不安定な値動きが予想される原油価格だが、数カ月以内に底打ちし、年末にかけて堅調に推移する展開を想定している。

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