一時的な米中関係悪化は米国リートに追い風

  • Market Eyes
  • No.286

米国リートは底堅く推移

米中関係が悪化し、世界的にリスク回避姿勢が強まる中でも、米国リートの値動きは底堅い。【図表1】背景として、米国経済の失速は避けられる公算が大きいこと、また金利低下がリートの相対的な魅力を高めていることが、リスク回避に対する緩衝材になっていると考えられる。

図表1 米国のリート指数と株価指数

経済の失速は想定せず

しばらくは米中の緊張状態が継続しそうだが、早くもトランプ大統領の支持率が低下し始めていることには注目したい。【図表2】トランプ大統領の最優先事項は来年の大統領選で再選することであり、米国経済を失速させるまで中国に対する強硬姿勢を貫く可能性は低い。選挙戦でアピールするための一定の成果を得られれば、再び態度は軟化していくと思われる。そして、金融と財政の両面から景気を押し上げることに注力するだろう。

図表2 トランプ大統領の支持率・不支持率

低金利環境がリートの追い風に

直近の長期金利の低下はやや過剰だったかもしれない。【図表3】しかし、今後、米中が歩み寄りの姿勢を示したとしても、長期金利の反発余地は限られるだろう。少なくとも今後1年程度を見通した場合、FRB(米国連邦準備制度理事会)の政策スタンスが再び引き締め方向に転じる可能性は低いと思われる。どちらかといえば政策金利に低下バイアスがかかり続けることが想定される中、長期金利が少しでも上昇すれば押し目買いが入りやすい環境だといえる。そのため、いったん下がってしまった長期金利は、そのまま低位で推移し続ける公算が大きい。
つまり、直近の米中関係悪化は従来よりも一段と金利水準を押し下げたうえでの低金利環境の継続をもたらした可能性が高く、景気が拡大傾向を維持する限り、リートにとって追い風になる環境が続きそうだ。

図表3 米国のリート配当利回りと金利
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