米国の景気回復は最長を更新してもなお続く

  • Market Eyes
  • No.285

米国の景気回復は過去最長を更新へ

2009年6月を景気の底として始まった米国の景気回復は2019年7月で121カ月となり、1991年3月から2001年3月まで続いた120カ月を抜いて、過去最長を更新することは間違いなさそうだ。そして、今回の景気回復局面の特徴は過去に比べて成長ペースが緩やかだということだ。【図表1】1991年3月から始まった景気回復局面では実質GDPが累積で40%超拡大したが、今回はまだ30%にも達しておらず、過熱感の乏しい回復だ。

図表1 米国の景気回復局面における実質GDPの累積成長率

個人消費と政府支出は拡大基調

米国の2019年4-6月期実質GDPは前期比年率+2.1%と潜在成長率並みの成長を維持した。【図表2】項目別では、個人消費と政府支出がプラスに寄与しており、これらは当面プラス基調を維持することが期待できる。
4-6月期のGDP発表とともに関連する統計データの年次改定が行われ、家計貯蓄率が上方修正された。【図表3】この数年、低下基調になっていると思われていた貯蓄率が、逆に上昇基調だったことが明らかになった。これは、可処分所得の増加ペースに比べて、個人消費の拡大ペースが鈍いということだ。つまり、「個人消費の拡大余地が大きい」あるいは「個人消費が縮小するリスクが小さい」と解釈することができる。
また、政府支出に対する懸念も後退した。7月25日、米下院は連邦政府の債務上限引き上げと今後2年間の歳出枠を計3,200億米ドル拡大する法案を可決した。今後、上院で可決されトランプ大統領が署名すれば成立し、当面は政府支出によって成長が下支えされることが確定的となるだろう。

図表2 米国の実質GDP成長率と項目別寄与度
図表3 米国の家計貯蓄率

景気回復局面は続く

設備投資や輸出など今後の動向に不透明な要素はあるものの、経済全体でみれば影響は小さい。FRB(米国連邦準備制度理事会)による緩和的な金融政策も手伝って、個人消費を中心とした景気回復は過去最長を更新してもなお続くだろう。

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