中国は景気下支え策を緩めず

  • Market Eyes
  • No.283

4-6月期は6.2%成長

中国の2019年4-6月期の実質GDPは前年同期比+6.2%と、今年の政府目標である+6~6.5%の範囲に収まった。しかし、輸入の減少を主因とした純輸出がプラスに寄与したほか、消費に関しても駆け込みによって押し上げられた側面があり、年後半についてはこれまでの政策効果を見極めつつも、追加の景気下支え策が必要となるだろう。

直近の消費の伸びは一時的

6月の小売売上高は前年同月比+9.8%と5月の同+8.6%から急回復した。しかし、小売売上高全体の1割超を占める自動車(一定規模以上の企業の売上高)が同+17.2%と異常な伸びを示しており、これだけで小売売上高の急回復を説明できる。【図表1】そして、この自動車販売の伸びは、7月1日からの排ガス規制の強化を前に販売店が在庫の処分売りに動いた影響が大きいと考えている。なぜなら、自動車の生産台数と出荷台数の伸び率は依然低調だからである。【図表2】7月以降はこの反動減が想定される中、6月に発表された消費促進策でどこまで下支えできるかが注目される。

図表1 中国の小売売上高の伸び率
図表2 中国の自動車生産台数と自動車出荷台数の伸び率

今後も持続的な景気下支え策に期待

米中貿易戦争は一時休戦となったが、2,500億米ドル相当に対する25%の制裁関税は残存しており、先行き不確実性の高さが引き続き景気の重荷となるだろう。そのため、今年後半以降の成長を確かなものとするために、政府・人民銀行は政策の手を緩めることはできないと思われる。政府は6月に消費促進策の発表に加え、伸び悩みが続くインフラ投資を促進する政策を発表している。【図表3】これらの政策効果を見極めつつ、追加の景気下支え策の検討を続けるだろう。また、足元でマネーサプライの伸び率の回復が鈍いことなどから、人民銀行は預金準備率の引き下げなど追加の金融緩和に動く可能性が高いと考えている。

図表3 中国の固定資産投資の伸び率
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