売らない投資家が買っている日本株

  • Market Eyes
  • No.282

日本株の買い手は事業法人と日銀

昨年来、日本株の買い手と売り手は分かれている。主に買い手になっているのは事業法人と日銀であり、売り手になっているのは海外投資家と個人である。【図表1】事業法人の買いはほとんどが自社株買いであるため、基本的には売り手に転じる可能性は低い。また、日銀によるインフレ目標2%の達成が見通せない中で、当分の間、日銀はETFの購入を継続することが想定される。
したがって、売り手になっている海外投資家と個人が買いに転じるか、あるいは売りが止まるだけでも、日本株は上昇しやすくなると考えられる。

図表1 主な投資主体別の日本株売買差額(昨年初来の累積)

裁定買い残と信用倍率は低水準

日本株の裁定買い残は、直近で2016年9月以来の水準まで低下しており、裁定売り残より小さくなっている状況だ。【図表2】これは今後の日本株上昇を示唆するものではないが、「潜在的な売り圧力は小さくなっている」ということはできる。
また、信用倍率も過去数年の最低水準まで低下しており、個人の信用買いが盛り上がっていない状況だ。【図表3】こちらも今後の日本株上昇を示唆するものではないが、「潜在的な売り圧力が小さくなっている」ということができる。

図表2 日本株の裁定買い残と裁定売り残
図表3 日本株の信用倍率

株価上昇のきっかけを待つ時間帯

以上、足元で主に日本株を買っている事業法人と日銀は当面売り手になる予定のない主体であり、日本株を売っている海外投資家や個人の売買に伴う下落リスクは小さくなっているようだ。そのため、日本株は「すぐに上がるとは限らないが、下がりづらい相場」になっているといえよう。10月の消費増税や世界的な景気減速懸念、米国の利下げによる米ドル安・円高懸念など、多くの懸念材料を織り込んでいるのが現在の株価水準だとすれば、今は、日本株を仕込んで、上昇相場に転じるきっかけをじっくり待つ時間帯ではないだろうか。

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