金の投資効果を高めるためには

  • Market Eyes
  • No.279

金価格が急上昇

足元で金価格の上昇が顕著だ。【図表1】6月25日までの1カ月だけで上昇率は10%を超えた。

図表1 金価格のグラフ
(出所)ブルームバーグ

背景として、イラン情勢の緊迫化や米中関係の先行き不透明感から株価下落に備えたリスクヘッジ需要の高まり、また、FRB(米国連邦準備制度理事会)に対する利下げ期待の高まりによる米ドル安進行、などがあげられる。
さらに、足元の世界的な金利低下が一段と金価格を押し上げている面も考えられる。一般に、国債には金利収益があるが、金には金利収益がないため、その面では国債の方が魅力が高いといえる。しかし、日本やドイツで幅広い年限の国債利回りがマイナス圏に沈むほか、米国債についても利回りが大幅に低下している。【図表2】つまり、直近では債券の利回り面での魅力低下ならびに金利低下余地の減少(価格上昇余地の減少)によって、相対的に金への投資妙味が高まっていると解釈することもできる。

図表2 各国の10年国債利回りのグラフ 米国 ドイツ 日本
(出所)ブルームバーグ

金の効果を高めるのはリバランス

金価格と米国株の間にはほぼ相関がない。【図表3】そのため、同時に保有することによってポートフォリオの分散効果を高めることが期待される。しかし、長期投資の観点では、金利収益のない金の投資効果を高めるのはリバランス(高くなった資産を売却して安くなった資産を購入することによって配分比率を元に戻す作業)である。金価格が上昇し株価が下落した場合、金を売却して安くなった株式を購入するタイミングといえる。

図表3 金価格と米国株(S&P500)の相関係数の変化のグラフ
(出所)ブルームバーグ

ただし、足元では金価格が上昇しているだけでなく、米国株も史上最高値圏で推移しているため、まだそのタイミングではなさそうだ。今後、もし株価が下落し、金価格が横ばいで推移するかあるいは一段と上昇した場合には、金の一部を売却して安くなった株式に資金を振り向けるタイミングが到来するのではなかろうか。

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