オーストラリアで利下げ期待が高まる

  • Market Eyes
  • No.273

ロウRBA総裁が利下げ予告発言?

5月21日(現地)、RBA(オーストラリア準備銀行)のロウ総裁は講演で、次回6月の金融政策会合で利下げを検討すると発言した。事実上の利下げ予告と受け取ることができる。

利下げ実施の根拠は失業率

この数年でRBAが利下げを実施したのは、2015年の2月と5月、2016年の5月と8月である。【図表1】いずれも四半期に1度のインフレ率が公表された直後であり、四半期に1度の金融政策報告書が公表される月だった。4月下旬に発表された2019年1-3月期のインフレ率が低調だったため、市場では今月の会合で利下げをするとの見方もあった。【図表2】しかし、結果的に政策金利は据え置かれた。もっとも、RBAは同会合の声明文で、5%前後で推移している失業率が今後低下しないようであれば、利下げの可能性が高まると示唆していた。その後に発表された4月の失業率が5.2%と2カ月連続で上昇した。【図表3】そのトレンドも上向いており、短期的には失業率が5%を下回る可能性は低いといえる。これが6月会合で利下げを実施する根拠となりそうだ。過去の経験則からは、今後は0.25%ポイントずつ2回に分けて利下げを実施する可能性が高いと考えられる。

図表1 オーストラリアの政策金利
図表2 オーストラリアのインフレ率
図表3 オーストラリアの失業率

市場は2回の利下げを織り込み済み

市場はすでに年内2回(計0.5%ポイント)の利下げをおおむね織り込んだ状態であり、利下げ発表後も金利低下・豪ドル安のトレンドが継続するとは想定しづらい。さらに、ロウ総裁は21日の講演で、過去3年間は家計の可処分所得の伸びが平均2.75%にとどまったが、税制改革等によって今後数年は平均4%に高まるとの予測を示した。中長期的な視点に立てば、金融・財政政策が労働市場のひっ迫や賃金上昇ひいてはインフレ率の目標回帰に向けた支援材料となることが期待できる。

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