堅調さを取り戻す米国リート市場

  • Market Eyes
  • No.232

足元の動向:年初来高値を更新

米国リート指数は、年初から米国の財政赤字拡大懸念やFRB(米国連邦準備制度理事会)による利上げペースの加速懸念を背景に上昇した米国長期金利が重石となり、軟調に推移した。【図表1】しかし、一時3%台に乗せた長期金利はその後落ち着いた動きとなっており、米国リート指数は2月をボトムに回復基調をみせ、年初来高値を更新した。

今後は2016年8月につけた過去最高値を捉えるのかに期待が高まっている。

リートの価格はディスカウントで推移

米国リートは年初から軟調なパフォーマンスとなったことでバリュエーションが低下し、NAV(純資産価値)に対して割安な価格で取引されることとなった。【図表2】は、NAVと米国リートの市場価格を比較し、価格がNAVを上回る場合をプレミアム、その逆をディスカウントとしてバリュエーションの推移を示したものである。2017年はディスカウントとなる状況が続いていたが、ここもとのリート価格の調整を受け、さらに割安感が高まる局面もあった。

※NAV(純資産価値)とは、リートが保有している不動産物件の時価評価額から負債額を差し引いたものです。

M&Aの動きが活発化

このような米国リートの割安感を背景に、M&Aの動きが活発化している。米国リートが実物不動産に対して割安で取引されていることから、M&Aを通じてリートが保有する不動産を割安に取得できるという見方があるためだ。大型案件では、今年の4月に米大手産業用施設リートのプロロジスが、同業のDCTインダストリアル・トラストの買収を発表したほか、5月には米機関投資家のブラックストーン・グループによる複数のリートの買収案件が注目された。

好調なファンダメンタルズを反映する動きに

米国リートのファンダメンタルズが一定で、外部要因によって市場価格が下落する局面では、バリュエーションの面におけるリートの投資魅力が高まる。一方、ファンダメンタルズを見極めるためには、不動産市況に着目することが重要である。

リートの配当の原資となる米国不動産賃料は上昇基調が続いており、今後も上昇する見通しにある。【図表3】米国景気の拡大とともに、不動産市況の改善が続くとするならば、米国リート指数は更なる高値をめざすと思われる。

※米国リート指数は、FTSE NAREIT®エクイティリート・インデックス(トータルリターン、米ドルベース)を使用。

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