日米株式市場

  • Market Eyes
  • No.221
~2017年の振り返りと2018年の注目点~

2017年の振り返り

2017年の日米株式市場は堅調に推移した。【図表1】フランス大統領選に対する警戒、トランプ米政権に対する懸念、北朝鮮をめぐる地政学リスクの高まりなどを背景に下落する局面も見られたが、いずれも一時的なものにとどまった。世界経済の回復が鮮明となる【図表2】一方で、米国など主要先進国のインフレ率は高まらず長期金利が安定して推移した【図表3】ことで、株式市場にとっては心地良い相場環境が続いた。また、米国ではハイテク株の堅調な業績拡大や税制改革に対する期待、日本では企業業績の拡大期待や衆院選での与党圧勝なども株式市場の追い風となった。

2018年の注目点(米国株)

2018年に最も注目すべき事柄のひとつは米国のインフレ率だと思われる。FRB(米国連邦準備制度理事会)が金融政策を行なううえで重視しているコアPCEデフレーターが政策目標の2%を上回らなければ、今後も利上げは緩やかなペースにとどまると考えられる。税制改革により企業利益の押し上げや株主還元策の拡充が期待されるため、インフレ率が安定して推移すれば引き続き株式市場にとっては良好な相場環境が続くと想定される。また、トランプ大統領は1月にもインフラ投資計画の詳細を発表する予定となっており、この審議が順調に進めば株価をさらに押し上げる材料となるだろう。

2018年の注目点(日本株)

日本株は米国株に比べて依然割安な水準にあることから、企業業績の拡大を背景とした上昇余地が十分残されていると考えられる。また、もし米国のインフレ率が上昇すれば、米長期金利上昇とともに円安米ドル高の進行が想定され、日本株にとっては追い風となるだろう。何より、日本はデフレ脱却という大きな転換点を迎えようとしている。2018年度の税制改正大綱では、賃上げ・設備投資の拡大を実施した企業に対する法人税控除が盛り込まれた。企業そして消費者が前向きの循環メカニズムに移行し、バブル崩壊以降の低成長・低インフレから脱却できるのか、重要な1年になるかもしれない。

リスク要因とまとめ

政治・地政学イベントに目を向けると、3月にイタリア総選挙、7月にメキシコ大統領選、11月に米国中間選挙が予定されており、北朝鮮や中東をめぐる地政学リスクが再燃する可能性もある。

今後も世界経済の回復は続く公算が高く、また、日米ともに株価の押し上げが期待される政策が用意されている。政治・地政学リスクも懸念されるが、経済活動に打撃を与えなければ、2017年同様に株価の調整は一時的なものにとどまるだろう。2018年も日米株式市場に対して強気のスタンスで臨める環境にあると考えられる。

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