GST導入の混乱を乗り越え、再び成長基調へ向かうインド

  • Market Eyes
  • No.217

足元軟調なインド市場

GST導入により軟調な株式・為替市場

2017年7月1日より、モディ首相の経済改革の1つであるGST(物品・サービス税)が導入された。以前までの複雑な税制を簡素化し、税収を安定化させる制度である。しかし、導入に際し混乱が見られ、インド株式市場は下落、為替はインド・ルピー安方向に動いた。

2016年11月に高額紙幣廃止が実施された時も、インドの株式・為替市場は軟調な動きを示したが、その後は上昇基調をたどった。【図表1】

経済成長への影響

インド準備銀行が、実質GDP成長率のかわりに経済成長を表す指標とする、実質GVA(粗付加価値)成長率(前年同期比)は、2014年5月のモディ政権発足以来6%を超える水準で順調に推移していた。しかし高額紙幣廃止の混乱、GST導入の不透明感から、直近は2四半期連続で6.0%割れとなっており、インド準備銀行は、2017年度の実質GVA成長率(前年度比)見通しを7.3%から6.7%へ引き下げた。ただ、GST導入に伴う混乱は次第に落ち着くと考えられ、今後成長基調に戻ることが期待される。【図表2】

中長期的な成長期待

回復の兆しをみせるインド経済

インドの製造業・サービス業PMI(購買担当者景気指数)の値は、GSTが導入された7月末時点では50を下回っていたが、9月末時点は50を回復。高額紙幣廃止時も一時的にPMIは50を下回ったものの、すぐに50を回復していることから、インド経済の力強さが伺える。【図表3】

※製造業・サービス業PMIの値は、50を超えると今後の景気は拡大し、50を下回ると景気は後退するとされる。

中長期的な見通し

IMF(国際通貨基金)の調査によると、インドの実質GDP成長率は、今後も他の主要新興国と比較して高い数値が続く見通しとなっている。【図表4】

足元の株式・為替市場は軟調な動きを示しているものの、インドの潜在的な経済成長力や安定したファンダメンタルズに変わりはなく、中長期的にインドは成長が期待できる市場であるだろう。

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