『カナダ経済』に吹く2つの追い風

  • Market Eyes
  • No.203

カナダの第3四半期実質GDP成長率は前期比年率で+3.5%と、前期のマイナス成長から反転し2014年第2四半期以来の高い伸びとなった。今、カナダ経済には2つの追い風が吹いている。ひとつは原油価格の回復、もうひとつは米国経済の成長持続である。

軟調推移が続いていた原油価格は大きな転換点を迎え、今後は底堅い推移が見込まれている。11月30日(現地)、OPEC(石油輸出国機構)諸国は、価格安定に向け減産調整を行なうことで最終合意した。さらにOPECは非加盟国とも減産に向けた協議を継続しており、これまで原油価格を下押ししてきた原油の供給過剰問題は解消に向かうことが期待される。

原油はカナダの主要輸出品目であり、価格が2014年の高値から半値以下となった足元でも、輸出額全体の約1割を占めている。カナダの原油輸出額は、原油価格の回復に連れて拡大し【図表1】、カナダ経済を押し上げることが期待される。

米国経済の成長持続もカナダ経済を押し上げる要因となる。カナダは米国と隣接しており、輸出の約76%が米国向けである。結果、カナダと米国の経済成長は足並みをそろえる傾向が見られる【図表2】。次期大統領に選ばれたトランプ氏は財政支出拡大や大型減税などを通じて、米国の経済成長の底上げを掲げており、カナダ経済にとってもポジティブに働くことが期待される。

カナダ経済に追い風が吹く中、為替相場でもカナダ・ドルは底入れを迎えつつある【図表3】。対円では、円安米ドル高の影響もあり、2016年5月以来の85円台を回復した。

トランプ氏のNAFTA(北米自由貿易協定)見直し構想を懸念する声もあるが、米国のカナダに対する貿易赤字はメキシコと比べ大きくない【図表4】こともあり、今後もカナダと米国との良好な通商上の関係が継続する可能性は高いと考えられる。当面はトランプ氏の動向を注視する必要はあるものの、カナダ・ドルは底堅い推移となりそうだ。

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