米国リート『7-9月期』の業績動向

  • Market Eyes
  • No.202
~好調な決算続く~

集合住宅セクター

エクイティ・レジデンシャル ~全米最大の集合住宅リート~

過去の非中核物件の売却で営業収益が減少したことから、7-9月期の1株FFOは前年比でマイナスとなったものの、既存保有物件からの収益は前年比+3.4%と底堅い伸びが続いている。

経営陣から『都市圏の力強い賃貸住宅需要から入居率は96%と高水準を維持している。足元、賃金の上昇圧力の高まりが垣間見られ、これは賃貸住宅ビジネスにとって非常によい兆候だ。』と伝えられた。

アバロンベイ・コミュニティーズ ~全米第2位の集合住宅リート~

7-9月期の決算は堅調な結果となったが、中長期的にも賃貸住宅市場は良好な状態が続くとの見解が経営陣から伝えられた。ライフスタイルの変化から持ち家比率の低下が続いており、今後も賃貸住宅需要の押し上げに寄与する見通しだ。

同社は物件取得を継続するとともに財務体質の改善に取り組んでいる。10月6日、Moody’sはその強固なバランスシートを評価し、格付けをBaa1(BBB+相当)からA3(A-相当)に格上げした。

オフィス・セクター

ボストン・プロパティーズ ~全米最大手のオフィス・リート~

7-9月期の1株FFOは$1.42と、会社予想のレンジ($1.40-$1.42)の上限いっぱいとなる良好な結果となった。同社は今決算を受けて、2016年通年の1株FFO見通しを中央値で$0.03引き上げた。2016年に入って毎期、上方修正が行なわれている。

ロサンゼルスにあるコロラドセンターを新規に取得したことが影響して、入居率は89.6%まで低下した。しかし、同物件を含めた2016年の新規取得物件は2017年の営業利益を$1,800万~$3,000万押し上げる見通しである。

SLグリーン・リアルティ ~マンハッタン最大手のオフィス・リート~

一部小売の破綻などが影響し7-9月期の1株FFOは前年比で微減となったものの、市場予想($1.55)を8%超上回る結果となった。また、7-9月期はマンハッタンで41件の契約を締結し、前賃料から平均で28.6%上昇するなど既存物件の収益性が大きく高まっている。

NYオフィス市場における供給増加が一部で懸念されているが、経営陣は『供給の増加は市場が良好であることを示しており、雇用の増加が続く限り空室率の水準は低下するだろう。』とみている。同社の入居率は97.5%(空室率は2.5%)と非常に高い水準にある。

商業施設セクター

サイモン・プロパティー・グループ ~全米最大の商業施設(ショッピング・モール、アウトレット)リート~

同社の想定を上回る堅調な業績が続いており、決算ごとに2016年通年の1株FFO見通しは上方修正がされている。その結果、当初$10.70-$10.80だった見通しは$10.85-$10.87まで拡大している。

過去1年間の契約更新時における賃料の伸びは+10.9%と2桁成長を記録した。『我々の96%超という高水準の入居率は、他の商業施設と比べロケーションに優れていることを示しており、このことは今後も堅調な賃料の伸びを支えるだろう。』と経営陣から伝えられた。

当ページに記載している銘柄は、米国リートの代表銘柄であり、個別企業の推奨を目的とするものではありません。

(出所)ブルームバーグ、各決算発表データより大和投資信託作成

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