『カナダ・ドル』に底入れの兆し

  • Market Eyes
  • No.201

2015年以降、カナダ・ドルは対円で下落基調が続いてきた。しかし、「軟調な原油価格」、「米国政治・経済の不透明感」といった不安材料が払しょくされることで、カナダ・ドルは上昇局面に入ることが期待される。

原油価格の上昇

原油価格は年初来、+35%と大きく上昇している。9月にはOPEC(石油輸出国機構)の臨時総会において原油の減産合意に達したとの報道もあり、足元は1バレル=50米ドル前後で推移している【図表1】。一方、これまで原油価格と相関の強かったカナダ・ドルには出遅れ感がある。

原油は依然として供給超が続いている。しかし、EIA(米国エネルギー情報局)は、原油の需給ギャップ(供給>需要の状態)は縮小傾向にあり、来年後半に一時需要超になると見込んでいる【図表2】。

今後、需給改善に伴い原油価格が上昇するにつれて、カナダ・ドルも上昇が期待される。

米国経済の鈍化懸念後退

カナダ・ドルのもたつきの原因の一つに、米国の経済成長の鈍化懸念があった。実際に、IMF(国際通貨基金)は2016年の米国の経済成長を0.6%下方修正した。しかし2017年には持ち直し、再び2%台の成長が予想されている【図表3】。

これに加え、米国では積極的な財政出動による景気のテコ入れも期待できる。米国大統領候補のヒラリー・クリントン、ドナルド・トランプ両氏は、どちらも財政刺激策の必要性を主張している。新大統領のもとでの米国の財政出動もカナダ・ドルの上昇を後押ししそうだ。

なお、米国の大統領選挙はクリントン氏優勢と報道されている【図表4】 。クリントン氏がこのまま当選すれば、政治リスクの後退がカナダ・ドルにプラスにはたらくと見られる。一方、トランプ氏が当選した場合の政策には不透明感が強い。ただ、パイプラインの拡大をはじめとしたエネルギー政策に言及するなど、カナダにとってマイナス材料ばかりというわけでもないようだ。

当資料のお取扱いにおけるご注意
  • 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的として大和アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする「投資信託説明書(交付目論見書)」の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
  • 当資料は信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。運用実績などの記載内容は過去の実績であり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。記載内容は資料作成時点のものであり、予告なく変更されることがあります。また、記載する指数・統計資料等の知的所有権、その他の一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。