トレンド転換が近づく『日本株』

  • Market Eyes
  • No.197

年初来、世界景気の鈍化懸念や英国のEU離脱(Brexit)懸念などで急速な円高進行とともに軟調な展開が続いていた日本株【図表1】だが、下落トレンドの転換が近づきつつある。

① 外国人投資家の売買動向

日本株市場において、海外投資家の売買代金シェアは年々高まっており、足元75%*となっている。そのため、海外投資家の売買動向は日本株市場に大きな影響を与えている。年初来、海外投資家は大きく売り越しており【図表2】、日本株の大幅な下落につながった。

*東証1部の委託取引ベース、集計日7月4日~8日

2014年10月末の追加緩和以降、海外投資家は一時累計で4.3兆円の買い越しとなっていたが、7月8日時点では3.7兆円の売り越しに転じている【図表2】。足元、その売り越し額の拡大ペースは鈍化しており、より一層の売りは限定的と言えそうだ。

② 米ドル円相場の下げ止まり

米ドル円レートは、米国景気の鈍化懸念に伴う利上げ期待の剥落とBrexit懸念などによる投資家心理の悪化から、昨年末の120.06円から日中ベースで100円割れまで下落した【図表1】。底の見えない急速な円高進行は、日本株市場にとって悪材料となっていた。

米ドル円レートは、米国経済統計の力強い改善と日本政府・日銀の政策期待から下げ止まりつつある。7月に発表された米国経済統計は、雇用統計をはじめとして良好であり、景況感指数も景気拡大の兆候を示している。

③ 業績の底入れ

日本株の上値を抑えるもうひとつの要因として、円高進行に伴い業績悪化懸念が高まったことがあげられる。営業増益率は昨年度後半にマイナスに転じ、そのマイナス幅を広げてきた。しかし、前年度対比では今年4-6月期に底入れし、今年度後半に向かってプラスに転じていく見通しだ【図表3】。

割安/割高を判定する指標であるイールド・スプレッド(10年国債利回りとの利回り格差)をみると、日本株は業績最悪期を織り込み、リーマン・ショック時より割安となっている【図表4】。

今後、月内を目処に政府による景気対策が取りまとめられる見通しだ。報道では、10兆円規模におよぶとされ、日本株市場の上昇トレンドへのきっかけとなりそうだ。

(出所)ブルームバーグ、トムソン・ロイター データストリーム、大和証券

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