底堅い動きが期待される『豪ドル』相場

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  • No.191

豪ドル相場は底を打ちつつあるようだ。対米ドルでは、すでに1月15日に底を打ち、安値から+12.6%上昇している。対円でも、円が対米ドルで強含んだことから戻りが遅れているものの、下値の堅い推移となっている【図表1】。豪ドル相場の底堅さには、①『利下げ観測の後退』、②『鉄鉱石価格の反発』、③『各国中銀の旺盛な豪ドル需要』という3つの要因があると考えられる。

① 『利下げ観測の後退』

オーストラリアは2011年以来、経済の停滞やインフレ率の低下を理由に10回の利下げを実施してきた【図表2】。足元のオーストラリア経済は堅調な内需に支えられ、回復傾向にある。2015年10-12月の実質GDP成長率は市場予想(+2.5%)を上回る前年比+3.0%と、他の先進国と比べ高い成長率となった。インフレ率も豪中銀が目標とする2%~3%のレンジに近づいてきており、これ以上の利下げはないとの見方が金融市場で増えつつある。

② 『鉄鉱石価格の反発』

鉄鉱石はオーストラリアの輸出全体の約25%(2014年時点)を占めており、鉄鉱石市況の動向は豪ドル相場に影響を与えやすい。中国景気の鈍化懸念などから鉄鉱石価格は下落が続いていたが、中国政府の景気対策強化や中国経済統計の改善などを受けて反発し、昨年12月の安値から50%以上上昇している【図表3】。

③ 『各国中銀の旺盛な豪ドル需要』

各国中銀による豪ドル買いが活発になっている。IMFによると、2015年末の各国中銀の豪ドル保有額は1,770億豪ドルと前年比+34%となり、2014年の伸び+5%を大きく上回った【図表4】。オーストラリアは信用力が高い一方で、相対的に高い利回り水準を有するため、外貨準備通貨として選好されており、IMFの統計を開始した2012年末以来拡大基調にある。

底堅い動きが見込まれる豪ドル相場だが、7月2日に予定される上下両院の総選挙が近づくにつれて、やや不安定な動きとなることも想定される。しかし、選挙後は豪ドルの良好なファンダメンタルズが再度評価され、もう一段の戻りを試すことが期待される。

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