『財政出動』がカナダ経済を後押し

  • Market Eyes
  • No.189

カナダ政府は3月22日、2016年度(カナダの財政年度は4月~翌年3月)の予算案を発表した。2015年10月に『成長重視路線』を訴え、10年ぶりの政権交代を果たした自由党トルドー新政権は、公約どおり、財政支出を大きく拡大させ、景気刺激策を打ち出した。

今回の予算案で発表された景気刺激策は、2016年度に116億カナダ・ドル、2017年度には149億カナダ・ドルと、2年間で合計265億カナダ・ドル(約2.3兆円)規模になる【図表2】。カナダのGDP水準が日本の4割程度であることを考慮すると、日本に例えれば約6兆円規模の景気刺激策が実施されることになる。

景気刺激策はインフラ投資と中所得者層への手当てが中心となっている【図表2】。インフラ投資は2年間で113億カナダ・ドル投じられ、現存の公共インフラの維持、改修や交通インフラの整備などに当てられる。また、中所得者層への手当てとして、2年間で120億カナダ・ドルが子供手当てや就職支援などに回ることになる。

政府集計の民間調査によると、これらの政策によってGDP成長率は、2016年度に0.5%、2017年度には1.0%押し上げられる見通しだ【図表2】【図表3】。雇用もインフラ投資の拡大などの恩恵を受け、2016年度に4.3万人、2017年度には10万人の労働需要が生まれる見込みだ。過去3年間、10万人台の雇用増であったカナダの労働市場には大きなインパクトとなる【図表4】。

3月30日、モルノー財務大臣は「今回の財政支出は、”支出”ではない。カナダの未来へ向けた”投資”である。我々は、成長を加速するためにすべきことを行なっているところだ。」と語り、『成長重視路線』を改めて表明した。

トルドー新政権による財政支出の拡大は、カナダの経済成長を大きく後押しすることが期待される。

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