米国リート『10-12月期』の業績動向

  • Market Eyes
  • No.185
~好調な決算続く~

集合住宅セクター

エクイティ・レジデンシャル ~全米最大の集合住宅リート ~

賃料の伸びに支えられ、2015年通年の1株FFOは+9.1%と非常に良好な業績となった。経営陣から『2016年も集合住宅市場は堅調である。賃料の成長率は過去平均を上回るだろう。』と伝えられた。

入居率は96.0%と、集合住宅需要の強さから95%超の高い稼働率を継続している。若者の世帯形成の増加が需要を支え、入居率は高水準を継続する見込みである。

アバロンベイ・コミュニティーズ ~全米第2位の集合住宅リート~

新規投資による『外部成長』と賃料上昇による『内部成長』の効果で、1株FFOは前年同期比+14.4%と過去2年で最も高い伸びを記録した。1株配当は$1.25→$1.35と8%の増配が発表された。

同社によると、2016年の個人所得の伸びは2015年の4%台から6%弱に加速する。『個人所得の伸び』と『若年層の拡大』が力強い集合住宅需要を生み出している。

オフィス・セクター

ボストン・プロパティーズ ~全米最大手のオフィス・リート~

1株FFOは銀行借入れの繰上げ返済による一時費用を調整した継続事業ベースでは、前年同期比+11.9%と高い伸びを記録し、市場予想(+11.1%)を上回った。

経営陣から『米国のオフィス市況は安定している。』『当社のようなハイレベルの不動産物件を保有するリート会社は、安定した収入と高い配当利回りから、債券との比較においても魅力的な投資資産であり得る。』と伝えられた。同社は1月に普通配当(65セント)に加えて、特別配当$1.25を支払った。

SLグリーン・リアルティ ~マンハッタン最大手のオフィス・リート~

10-12月期に契約した新たな賃料は平均+20.5%の値上げとなった。前年同期の+13.0%、前四半期の+15.6%から値上げ率を加速させている。

同社は12月に1株配当を60セント→72セントに20%引き上げを発表、通年ベースで5年連続の増配となった。ニューヨーク市のオフィスワーカー数は、2015年に135万人と過去最高を更新し、同社の入居率も97.1%と高い水準を記録した。2016年も1.2万~1.6万人の増加が見込まれている。

商業施設セクター

サイモン・プロパティー・グループ ~全米最大の商業施設(ショッピング・モール、アウトレット)リート~

2015年通年の1株FFOは$9.86と当初の利益見通し($9.60~$9.70)の上限を大きく上回った。2016年の利益見通しは$10.70~$10.80と9%~10%の成長を見込んでいる。

稼働率は前四半期変わらずの96.1%となった。ショッピングモールやアウトレットへの小売業者の力強い需要を背景に、2015年に契約した新たな賃料は+18.0%と前年の+16.6%から値上げ率が拡大した。オンライン業者も店舗を開設することで、オンラインでの売り上げが伸びる傾向があらわれており、オンライン業者からのテナント需要も増加している。

当ページに記載している銘柄は、米国リートの代表銘柄であり、個別企業の推奨を目的とするものではありません。

(出所)ブルームバーグ、各決算発表データより大和投資信託作成

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