安定化に向かう『中国経済』

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  • No.180

2015年の夏場以降、中国経済の鈍化懸念が世界の金融市場を震撼させたが、足元では底入れの兆しを見せている。世界第2位の経済大国の安定化は世界経済の安定化にも貢献することになりそうだ。

景気刺激策

習近平政権は『構造改革』を優先し、ある程度の景気減速を容認する姿勢を示していたが、2015年6月以降の株価急落をうけ、安定成長の確保も重視し始めた。

中国政府は財政出動の前倒しで景気刺激策を加速させている【図表1】。李克強首相は11月9日、積極的な財政政策の活用と減税の拡大を改めて表明した。

中国人民銀行(中央銀行)は2014年11月より金融緩和に舵を切り、これまで6回の利下げを行なっている。2015 年10 月には政策金利を過去最低水準の4.35%にまで引き下げた。

中国経済底入れの兆し

11月の小売売上高は前年比+11.2%と2015年に入り、最大の伸びを記録した【図表2】。景気刺激策の効果で個人消費が安定化しつつあることが示された。

2013年、不動産バブルを警戒した中国政府は、不動産取引の規制を強化した。2014年以降の不動産価格の下落が景気減速の一因となっていたが、先行指標とされる土地売買額は前年比で既にプラスに転じている【図表3】。不動産価格(前年比)も2015年4月に底入れを見せ、11月にはほぼ変わらずの水準に回復してきた【図表3】。

製造業の景況感指数である『財新/マークイット中国PMI指数』は2015年8月、9月には指数算出開始(2012年12月)以来の最低水準にまで下落していたが、10月以降、反転の兆しを見せている【図表4】。

中央経済工作会議

12月21日、習近平国家主席は翌年の経済政策を決定する最高レベルの会議『中央経済工作会議』の声明を発表した。『積極的な財政政策』はより力強く、『緩和的な金融政策』はより機敏に対応する方針だ。加えて、同会議と並行して、37年ぶりに『中央都市工作会議』が開かれ、不動産市場への対策を加速させる。底入れの兆しが出ているなか、景気の下支え策を一段と強化する姿勢を鮮明にした。

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