『カナダ新政権』景気拡大に軸足

  • Market Eyes
  • No.176

10年ぶりの政権交代で景気拡大が優先課題に

  • 10月19日、カナダ総選挙で自由党が大勝、11月4日、トルドー党首が新首相に就任した。選挙の争点は『経済』であった。カナダ経済は今年に入り1-3月期‐0.8%、4-6月期‐0.5%と、2四半期連続のマイナス成長が続き、経済への有権者の関心が高まっていた【図表1】。
  • 前与党の保守党は『財政緊縮路線』の継続を公約としたが、自由党トルドー新首相はカナダ経済に勢いを取り戻すことを優先課題とした。財政支出拡大の必要性を訴えたことが有権者に支持されたようだ。

『金融政策』に加え、『財政政策』が景気拡大を後押し

  • 新政権は600億カナダドル(約5兆4千億円)規模のインフラ投資の拡大に乗り出す。エコノミストの間では、新政権の景気対策は経済成長を0.5%押上げる効果があるとの試算もある。
  • カナダ中央銀行(中銀)は今年の1月と7月に各0.25%の利下げに踏み切った。ポロズ中銀総裁は10月21日、『経済は上昇に転じた兆候があるものの、まだ利下げの効果は半分も出ていない』とし、今後も利下げの効果を見守っていくとしている。

S&Pはカナダの最高格付けを維持

  • 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は11月3日、政権交代を受けて、カナダ長期国債の信用格付けを「AAA」、見通しも「安定的」と、最高ランクを確認した。S&Pは『金融・財政政策の柔軟性』を背景とした『カナダ経済の回復力の高さ』を評価した。

景気回復の兆し

  • 中銀は『輸出や雇用の改善に伴い、景気は持ち直す』との見通しを示していたが、6月以降、輸出に回復基調が表れている【図表2】。特に、製造業関連の輸出は4ヵ月連続で前年比10%以上の伸びを見せている。
  • 景気動向を敏感に反映する雇用者数は、10月は4.4万人増と市場予想1万人増を大幅に上回った。今年5月以降、雇用に増加基調が表れている【図表3】。雇用の改善は賃金上昇につながっている【図表3】。2014年の賃金アップ率は2%を下回っていたが、今年5月以降は平均して3%を上回っており、賃金上昇が消費を引上げるという景気回復の兆しが見え始めた。
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