『トルコ・リラ』底入れのタイミングを探る

  • Market Eyes
  • No.160

『新興国・資源国通貨』に底入れの兆し

  • 2014年後半から米国の利上げ観測が高まり、ドル高基調が強まった。『新興国・資源国通貨』は流入していた米国の緩和マネーが米国に回帰するとの懸念から弱含みの展開となった【図表1】。
  • 今年1月以降、米経済統計で予想を下回る弱い指標の発表が相次いだことから、『利上げは通常よりも慎重なペースになる』との見方が広がった。3月には利上げに対する過剰反応が後退し、『新興国・資源国通貨』に底入れの兆しが表れた【図表2】。

『トルコ・リラ』は6月総選挙の不透明感から出遅れ

  • 『トルコ・リラ』は6月7日の総選挙を控え、政治的な不透明感が燻っており、底入れを遅らせている【図表2】。選挙前に景気を浮揚させたいエルドアン大統領は昨年来、中央銀行(中銀)に対して利下げ圧力を繰り返していた。中銀の独立性に対する不信感が強まり、『トルコ・リラ』の下値圧力になっていた【図表1】。
  • 今年3月11日、市場の信頼を取り戻すため、バシュチュ中銀総裁はエルドアン大統領と会談、130ページに及ぶ資料で『インフレ抑制と物価安定、その為の金融引締めの必要性』を強く訴えた。会談以降、大統領・政府高官からの利下げ圧力は終息しているように見える。

総選挙後の『トルコ・リラ』に底入れの可能性

  • 『トルコ・リラ』は3月の大統領・中銀総裁会談のあと、一旦持ち直しを見せたものの、4月に入って総選挙が近づくにつれて、不透明感から見送りモードが高まり、再び安値を更新した【図表2】。
  • 総選挙絡みの悪材料は今の『トルコ・リラ』相場にほぼ織り込まれたと考えられる。総選挙が終わり、政治的な不透明感が解消されれば、トルコ・リラにとっての最悪期を脱する転換点となる可能性が高まる。

その後は、欧州経済の回復が『トルコ・リラ』を後押し

  • トルコの輸出の約4割を欧州向けが占める。また海外からの直接投資の約7割、トルコの観光客の半分以上が欧州からである。その欧州経済が今年に入ってから予想外の回復を見せ始めている。
  • 欧州委員会は2015年のユーロ圏GDP成長率の見通しを上方修正した。昨年11月時点では+1.1%、今年2月時点では+1.3%、そして5月5日には+1.5%にまで引上げられた。今後、欧州の回復が『トルコ・リラ』回復の後押し材料になることが期待される。
図やグラフ
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