『豪ドル』底入れのタイミングを探る

  • Market Eyes
  • No.155
  • 『豪ドル』は、『鉄鉱石価格の下落』と『豪中銀の豪ドル高牽制発言』が昨年来、大きな下押し圧力になってきたが、今年2月以降は下値抵抗力を強めつつある。

『鉄鉱石価格の下落』

  • 鉄鉱石は豪州最大の輸出産品であり、輸出全体の26.5%を占め、その価格変動は『豪ドル』に大きく影響する。中国は金融危機以降、先進国に代わって鉄鉱石価格の実質的なプライス・リーダーになった。中国(青島港)の鉄鉱石(日次)輸入価格の算出が2009年5月から始まったが、それ以降、中国の鉄鉱石輸入が急増し、価格の急騰が始まった【図表1】。
  • 昨年来、鉄鉱石価格は中国・世界経済の減速懸念を背景に下落基調となった。今年1月末には、中国が大量輸入を開始する前(2009年5月)の水準62米ドル台まで低下した。2月以降は62米ドル台で下げ止まりを見せており、底入れのタイミングを模索している。
  • 中国経済の減速が懸念される中で、豪州から中国への鉄鉱石輸出は伸びを加速させている【図表2】。豪州産の鉄鉱石は、鉄含有量が62%程度と、中国産の33%程度に比較して高品質である。生産コストは豪州がトン当たり40米ドル程度、中国が90米ドル程度とのレポートがある。価格の下落で、中国の高コストの鉱山が減産に追い込まれており、価格の下げ止まりが見られる。

『豪中銀の豪ドル高牽制発言』

  • 豪中銀メンバーの中で、豪ドル高牽制発言で具体的な為替水準に言及したのは、昨年1月、元AIG(豪州産業連盟)出身で産業界に太い繋がりを持つリドアウト理事が『豪州にとって望ましい為替水準は1豪ドル=0.80米ドル近辺である』。昨年12月、スティーブンス総裁が『私は1年前に1豪ドル=0.95米ドルより0.85米ドルが好ましいと言った。今、再度、聞かれたら、0.85米ドルより0.75米ドルが好ましいと答える』と発言した。
  • 『豪ドル』は1月末に2009年5月の水準0.78米ドルまで下落したあと、2月以降は0.78米ドル近辺で底入れのタイミングを模索している。

『豪ドル』下値抵抗力が強まる

  • 『豪ドル』は2月以降、マイナス材料に対して抵抗力を強めている。2月3日の『豪中銀の利下げ』、12日の『予想を大幅に下回る雇用統計』の発表と、いずれも『豪ドル』にとって大きなマイナス材料であったが、発表の瞬間は売られたものの、市場は悪材料織込み済みであったかのように、その後は買い戻され、その日は前日比ほぼ変わらずで終わった。対円では円安効果もあり、豪ドルの下値を切り上げつつある。
図やグラフ
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