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オーストラリア金融政策(2018年11月)


〜インフレ率の弱含みで政策金利は当面据え置き。豪ドルは外部環境次第〜


2018年11月6日

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<RBA は政策金利を1.5%に据え置き>

2018年11月6日(現地)、RBA(オーストラリア準備銀行)は市場予想通り、政策金利を1.5%に据え置くことを決定しました。RBAは2016年8月の利下げを最後に、2年超にわたって政策金利を据え置いています。声明文の金融政策方針を記した最終段落は、今年に入ってから一言一句同じです。具体的には、低金利が豪州経済を下支えしていること、失業率の低下とインフレ率の目標への回帰が緩やかながらも見込まれること、金融政策姿勢を維持することが持続的な経済成長ならびにインフレ目標の達成と整合的であることを記しています。

声明文全体のトーンも前月と大差ありません。10月中の世界の市場動向を踏まえて、先進国の金融環境の幾分の引き締まり、株価の下落、一部の国での国債金利の上昇への言及が追加された程度です。オーストラリア経済の見通しは上方修正され、2018、2019年の経済成長率は、3%をやや上回るとの前月までの見通しから、3.5%程度へ引き上げられました。鉱業部門以外の設備投資、公共投資、資源輸出が成長に寄与するとの想定です。ただし、家計の所得の伸びは低いままであることや家計債務が高水準であることから、個人消費の見通しについては引き続き不確実性の高さを指摘しています。また、住宅市場の弱含みや貸出基準の厳格化についても言及しています。

<雇用情勢は堅調ながらもインフレ率は弱含み>

2018年7-9月期の消費者物価指数は総合で前年同期比1.9%の上昇にとどまり、RBA のインフレ目標である2〜3%の下限を下回りました。基調的なインフレ率としてRBA が重視している刈込平均値も前年同期比1.8%の上昇で、こちらは2016年1-3月期以降2%を下回り続けています。ただし、7-9月期については公共料金の低下が一時的要因として働いた可能性が指摘されています。

雇用情勢は堅調です。労働参加率の低下にも起因するとはいえ、失業率は2018年9月に6年振りの低水準となる5.0%へ低下しました。RBAは失業率が4.75%程度まで低下すると見込んでおり、その過程で次第に賃金の伸びやインフレ率が高まると想定しています。しかし、その程度は緩やかで、RBAは当面政策金利を据え置くと見込まれます。

<豪ドルは米国の金融政策や中国経済に左右されやすい展開>

オーストラリア経済は堅調に推移していますが、RBAは当面政策金利を据え置くと見込まれるため、金利は引き続き狭いレンジで推移する可能性が高いと考えます。10年国債金利は年初来のレンジである2%台後半で当面推移しそうです。

こうした環境下、豪ドルは米国の金融政策、中国経済、市場のリスクセンチメントなど、外部要因に左右されやすい展開が続くと考えます。米国の金融政策については、3カ月ごとの利上げがあと3回程度実施されるところまで市場は織り込んでいますが、やがて米国の利上げ打ち止めが意識され始めると、米ドル安豪ドル高への転機となりそうです。

オーストラリアにとって最大の貿易相手国である中国の景気動向がオーストラリア経済、ひいては豪ドルに及ぼす影響は大きく、実際、最近の豪ドルは中国の景気動向や市場のリスクセンチメントを反映する中国の株式相場との相関が強まっています。中国の金融・財政政策や中間選挙後の米国の通商政策の変化が中国経済や市場のリスクセンチメントの改善をもたらせば、豪ドルの反発も期待できます。

以上

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