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トルコ金融政策(2018年10月)


〜トルコ中央銀行は政策金利の据え置きを決定〜


2018年10月26日

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<トルコ中央銀行は市場予想通り政策金利の据え置きを決定>

トルコ中央銀行は10月25日(現地、以下同様)、政策金利(1 週間物レポ金利)を24%に据え置くことを決定しました。政策金利据え置きの決定は市場の大方の予想通りでした。

トルコ中央銀行は声明文で、インフレ見通しが改善するまで金融引き締め的な政策を維持するとともに、物価の安定のためにあらゆる政策手段を利用すると述べています。特に、先月のトルコ中央銀行による大幅利上げなどの効果を見極めつつ、今後もインフレの加速が続いた場合には、次回以降の会合で追加利上げを検討すると説明しています。

<対米関係や経常収支の改善期待などを背景に足元のトルコ・リラは上昇基調>

対米関係の悪化が懸念されたことをきっかけに、8月にトルコ・リラは対円、対米ドルで急落し最安値を更新しました。しかし、大幅な利上げが実施された先月の会合以降、トルコ・リラは堅調に推移しています。

要因の一つに、対米関係の改善が考えられます。これまでトルコ当局がトルコ在住の米国人牧師をクーデターに関わった疑いで拘束していたことが、対米関係の悪化要因となっていました。しかし、10月12日にトルコの裁判所が牧師の解放を決定したことで、対米関係が改善されるとの期待が高まり、トルコ・リラ上昇の一因となりました。

さらに、経常収支の改善期待もトルコ・リラの上昇を後押ししています。先日発表された8 月の国際収支統計において、経常収支が単月ベースで黒字に転じました。トルコ・リラ安によって輸入が減少したことや外国人観光客が増加したことが経常収支の黒字化に寄与したものと考えられます。トルコは慢性的に経常赤字を抱えているものの、トルコ・リラ安による貿易収支の改善などを通じて、経常収支の改善も期待されていることから、市場ではトルコに対するリスクセンチメントが好転しているとみられます。

<今後はインフレ率や経常収支などの経済ファンダメンタルズが注目材料に>

トルコを取り巻く環境は改善しているものの、8月の通貨急落の影響を引きずる形で、当面のトルコ・リラは神経質な値動きが続きそうです。今後については、トルコ中央銀行が高インフレに対処できるかが重要になってくると考えています。9月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比24.52%と前月から加速しました。今後もインフレ率の加速が続いた際に、トルコ中央銀行が追加利上げなどでインフレに対処する姿勢を示すことができれば、中央銀行に対する信認という点でもプラスの材料になると考えています。ただし、エルドアン大統領はこれまでと同様に、金利の引き下げを望む姿勢をみせていることから、中央銀行の独立性には注意を払う必要があると考えます。

また、経常収支も直近では単月で黒字となったものの、今後もそれが続くかは不透明です。足元では通貨安と高インフレを背景に内需の縮小が続いており、国内景気も調整を見せ始めています。こうした中、トルコ政府が財政出動を伴った景気刺激策を打ち出せば、内需拡大とともに経常収支が再び悪化する可能性があり、今後も政府の政策動向などを注視していく必要があるとみています。

以上

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