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米国株の急落について




2018年10月25日

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<米国株は大幅に下落>

2018年10月24日(現地、以下同じ)の米国株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日比▲608.01ドル安の24583.42ドル、ハイテク株を多く含むナスダック総合指数が前日比▲329.14ポイントの7108.40ポイントへ株価が大幅に下落しました。ダウ工業株30種平均は7月上旬以来の、ナスダック総合指数は5月上旬以来の水準にまで下落しました。

10月以降、米国の金利上昇、対中通商政策への懸念、政治的な不透明感などを受けて投資家心理が悪化し、株式市場への不安感が高まるなか、足元で決算発表を行った企業から関税やコスト上昇などに関するコメントが目立ち始め、企業業績の先行きへの警戒感が強まったことが今回の下落の主な要因と思われます。

<企業業績の先行きへの警戒感などが下落要因>

米国ではFRB(米国連邦準備制度理事会)が金融政策の正常化を進めていることから、今後も数回の利上げが見込まれており、長期金利は9月中旬以降、3%を超える水準で推移しています。また、米国の通商政策は中国に対する保護主義が先鋭化し、2500億米ドル規模の中国輸入品に対して関税を発動し、中国も報復措置を講じるなど米中貿易摩擦は激化しています。折しも、11月6日には米国で中間選挙が予定されており、結果次第では政策の変化や政治的なあつれきの勃発なども想定され、米国内の政情も予断を許さない状況となっています。

このような状況を受け米国株式市場に対する投資家心理が徐々に悪化するなかで、米国企業の7-9月期の決算発表が本格化しました。これまでに米国を代表する約500社のうち3割程度の企業が発表を終えていますが、今週に入り決算発表を行った企業において関税やコスト上昇などに関するコメントが目立ち始めたことから、投資家は今後の企業業績見通しへの警戒感をやや強めたと思われます。

これまで米国株式の上昇を支えてきた好調な景気と企業業績の二大要因のうちの一つである企業業績への先行き不安が高まったことに加えて、ダウ工業株30種平均などの代表的な株価指数が心理的な節目とみられる水準(ダウ工業株30種平均では25000ドル)を下回ったことでテクニカルな調整が強まったことも昨日の大幅な下落につながったとみられます。

<経済ファンダメンタルズや足元の企業業績に変調はみられない>

今後につきましては、上記の株価下落要因に関して、悪影響がさらに強まっていくとは現時点で想定していません。企業業績への先行き見通しの不安に関しては、相当規模の対中関税が実際に発動されており、投資家はその影響を慎重に見極めて行く必要はありますが、それは当事者である企業自身も同様であり、それが今回の決算発表での先行きに対する慎重なコメントとして表れたのではないかと思われます。いまだ多くの企業の決算発表が残されていることから当面警戒感が継続する可能性はありますが、発表済みの7-9月期企業決算は約8割の企業で利益が事前予想を上回っており、今後の見通しにも変化はみられていません。また、過去の決算発表の傾向からすれば今後も良好な実績の発表が見込まれます。

金利上昇については米国の経済ファンダメンタルズの良さを反映した範囲であれば、健全な上昇といえます。対中関税については現在表明されているものに関しては市場も織り込み済みと考えられ、米国の強硬姿勢も一部には中間選挙を意識した側面もあると思われます。実際、11月下旬には米中首脳会談の可能性も模索されており、緊張緩和に向けた歩み寄りが期待されます。

金利、対中政策、中間選挙などの動向に加えて、本格化が進む企業決算発表などから、当面は不安定な展開が続く可能性を否定できませんが、投資家心理を悪化させた諸要因は時間経過とともに徐々に緩和してくると見込まれ、米国株式は経済ファンダメンタルズや企業業績の好調さを再度織り込みにいく展開が期待されます。

以上

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