大和投資信託 iFree専用サイトはこちら

英国金融政策(2018年8月)


〜イングランド銀行は利上げを実施。難航するEU離脱交渉は懸念材料〜


2018年8月3日

印刷する場合はこちらをご利用ください。PDF版

<物価高と堅調な経済・雇用環境を背景に、イングランド銀行は0.25%ポイントの利上げを実施>

2018年8月2日(現地、以下同様)、イングランド銀行(中央銀行)のMPC(金融政策委員会)は、全会一致で政策金利を0.25%ポイント引き上げて0.75%としました。政策金利の引き上げは前回2017年11月以来、約9カ月ぶりとなります。金利と並ぶ政策手段である資産の買い入れについては、現状の購入枠を据え置きました。

イングランド銀行は、通貨安やエネルギー価格の上昇に加えて、堅調な経済成長や雇用環境から生じるインフレ圧力を抑制する必要があることを利上げの理由として挙げています。今後の利上げに関しては、ペースは緩やかであり、その幅は限定的であると説明しています。また、今後のEU(欧州連合)離脱交渉の経過に対する家計や企業、金融市場の反応が、経済見通しに大きく影響を与える可能性があるとの認識を改めて示しました。

英国経済は、寒波の影響などもあり1-3月期の実質GDP(国内総生産)成長率が市場予想を大幅に下回るなど弱含んでいました。しかし、その後は温暖な気候やロイヤルウェディング(ヘンリー王子の結婚)の祝賀ムードを受けての国内消費の盛り上がりといった好材料もあり、緩やかな成長が継続しています。物価に関しては、7月に発表されたCPI(消費者物価指数)は年率+2.4%と、依然として中央銀行の目標(+2.0%)を上回っています。6月のMPCでは3名が利上げを支持していたことや、直近の経済指標が比較的堅調であったことなどを背景に、市場では利上げ予想が大勢を占めていました。

<北アイルランド問題などをめぐりEU離脱交渉は難航中>

英国のEU離脱交渉については、英国領北アイルランドの国境管理をめぐる問題に対して解決策が見出せずにいることなどからこう着状態となり、交渉は難航しています。

7月上旬には、メイ首相が示したEU離脱の基本方針に反発し、主要閣僚が相次いで辞任するなど、離脱交渉に対する不透明感が一層強まりました。その後も、英国政府が発表した、離脱後のEUとの関係に関する白書に対して、EU側は内容に多くの疑問点があると指摘するなど交渉に対する先行き不透明感は続いています。

このような状況から、交渉の実質的な合意期限である10月までに離脱協定について合意が得られず、結果として2019年3月に合意なしでの強硬離脱となる可能性も高まっており、警戒感が広がっています。

離脱交渉の進捗が今後の英国景気や金融政策に大きく影響を及ぼす可能性は高く、引き続き状況を注意深くみていく必要があると考えます。


<難航するEU離脱交渉への懸念や実体経済の先行き不透明感が英ポンドの下押し圧力に>

難航するEU離脱交渉への懸念は高まっており、企業が投資を抑制するなど、実体経済の一部にもその影響が出始めています。一方で、一時期よりは落ち着いているとはいえインフレ率の高まりにも注意を払わなければならず、イングランド銀行には景気と物価の両方を考慮しつつ金融政策を決定するという難しい舵取りが今後も必要とされます。

今後の金融政策については、イングランド銀行は景気やEU離脱交渉を注視しながら、しばらくは様子見を続けると当社では想定しています。また、為替については、難航する離脱交渉やそれに伴う実体経済の先行き不透明感が英ポンドの下押し圧力になることが懸念されます。

以上

当資料のお取扱いにおけるご注意

  • 当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。
  • 当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。
  • 当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。また、記載する指数・統計資料等の知的所有権、その他の一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。
  • 当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。
  • 当資料の中で個別企業名が記載されている場合、それらはあくまでも参考のために掲載したものであり、各企業の推奨を目的とするものではありません。また、ファンドに今後組み入れることを、示唆・保証するものではありません。