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トルコ・リラは最安値を更新(2018年5月)


〜S&Pの格下げ以降、トルコ・リラは続落〜


2018年5月8日

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<S&Pがトルコの格付けを引き下げ、トルコ・リラは下落>

5月1日(現地、以下同様)、格付会社のS&Pグローバル・レーティング(以下、S&P)は、トルコの自国通貨建ての長期債務格付けを「BB+」から「BB」に、外貨建ての長期債務格付けを「BB」から「BB−」に、それぞれ1段階ずつ引き下げました。格付けの見通しは「安定的」としています。

S&Pはトルコ経済の不均衡が拡大していることを格下げの理由としています。より具体的には、経常赤字や財政赤字の悪化、現在高い水準にあるインフレ率の見通しが悪化したこと、トルコ・リラの不安定性、民間部門が苦境に陥る兆候が現れ始めていることなどが格下げの理由として挙げられました。

3月には格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービス(以下、ムーディーズ)がS&Pに先んじてトルコの格付けを「Ba2」に引き下げていたため、今回のS&Pの格下げは大きなサプライズではありませんでした。しかし、S&Pの格下げ以降、トルコ・リラの下落が続いており、トルコ・リラは対米ドルで最安値を更新しています。

<インフレ率の上昇や「バラマキ」的な経済政策の発表もトルコ・リラ安の材料に>

トルコ・リラの下落の背景には、トルコのインフレ率が上昇したことや6月に実施される総選挙を前にトルコ政府から「バラマキ」的な色彩が強い経済政策が発表されたこともあるとみてます。

トルコの高インフレ体質に改善が見られなかったことや、総選挙を前にして一段とトルコ経済の不均衡を助長するような政策が打ち出されたことで、あらためてトルコ経済のぜい弱性に市場の目が向き、トルコ・リラの下落につながったものと考えられます。

<長期的には経常赤字体質の改善が求められる>

今後を考える上で短期的には、エルドアン大統領が利上げ反対を公言している中で、4月にトルコ中央銀行が利上げに踏み切り、通貨防衛姿勢を明確に示していることが、トルコ・リラの下支え要因になるとみています。通貨安が進む中では、トルコ中央銀行が追加利上げに動くこともあると考えられます。

長期的な視点では、トルコ・リラの安定のためにはトルコの経常赤字体質の改善が求められます。5月6日には、エルドアン大統領が選挙後に高いインフレ率や経常赤字を改善することを約束するとの旨の発言をしており、こうした大統領の発言が実行に移されていけば、トルコ経済にとってプラスの材料だと言えます。

ただし、選挙後の政策の行方に関する発言次第では、経常赤字への懸念が払拭されない可能性もあり、今後の状況を注視していく必要があるとみています。

以上

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