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ファンドマネージャーの運用ノート※金融市場展望(2017年12月)


〜2017年は株式投資にとって良い年で終わりそう〜


2017年12月12日

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※当資料は、大和投資信託の運用チームの相場の見方をお伝えするレポートです。大和投資信託が設定・運用するファンドにおける投資判断と必ずしも一致するものではありません。



11月は世界的な株価上昇に一服感が漂う中、米国株と日本株の上昇が目を引きました(図表1)。特に米国株は株価バリュエーションの割高感が指摘され続ける中、最高値を更新するなど腰の強さをみせました。アップルやウォルマートなど大型銘柄の好決算、M&A(企業の合併・買収)観測、税制改革の進展に対する期待感などが米国の株価上昇を後押ししました。欧州株はユーロ高や独連立政権樹立に対する思惑などから下落を余儀なくされましたが、日本株は堅調な国内企業の決算やバリュエーション面での相対的な割安感などから上昇基調を維持しました。

一方、債券は小動きに留まりました。月初から下落基調となった米国ハイイールド債も中旬以降は反発に転じ、月間ベースでは小幅下落で終えました。

年末に向けて株式市場の堅調さは持続する見込みです。ポイントは3点です。
@良好な季節性、A米税制改革に対する期待の高まり、B米年末商戦に向けた期待感、です。

@良好な季節性:例年12月は株式にとって良好な月となる傾向があります。米国株式は年後半に上昇する傾向がうかがえます(図表2)。もちろん、当時の政治経済状況などによって前月比マイナスとなる年もありますが、話を単純化してこの季節性が今年も成立するとすれば、12月も上昇することが期待されます。

A米税制改革に対する期待の高まり:12月2日に上院本会議で税制改革法案が可決されました。すでに下院では法案が可決されていることから、今後はそれぞれ可決された上院案と下院案を1つの法案にまとめる協議(両院協議会)へと舞台は移ります。上院と下院の間には多くの相違があることから、最終的な合意に至るには紆余曲折が想定されます。しかしながら、各院における法案可決プロセスが迅速に進んだことから、税制改革法案が当初市場見通しよりも前倒しで実現する可能性が高まったと言えます。税制改革法案の早期実現に向けた期待感の高まりは相場への支援材料です。

B米国の年末商戦は11月23日の感謝祭から本格的にスタートしました。全米小売業協会(NRF)が10月に発表した見通しによると、今年の年末商戦(11〜12月)は前年同期比3.6〜4.0%増加するとの予想です。実際に足元の商戦は堅調に推移している模様で、特にネット通販を利用した買い物が好調な様子です。税制改革の早期実現に対する期待感も消費者の行動にポジティブな影響を与えていると思われます。

このように、2017年の世界的な株価上昇の一翼を担った米国株式市場が堅調さを維持すれば、グローバルな株式市場も年末に向けてポジティブな動きが見込まれます。

2018年も世界同時景気拡大は続く見込みです。11月28日、経済協力開発機構(OECD)は世界経済見通しを発表しました。OECD予測では、2018年の世界経済は3.7%成長へと2017年の3.6%から更に加速する見通しです(図表3)。

2018年の経済成長見通しを国・地域別にみると、米国が2.5%成長と2017年の2.2%から加速し、世界経済の成長をけん引する旗振り役となる模様です。米国では2018年に法人・所得減税が実施されるとの想定です。その他の主要国・地域である日本、ユーロ圏、中国では若干の減速が見込まれるものの、堅調な成長ペースは維持される見通しです。

日本は2018年に1.2%の成長見通し(2017年1.5%)、ユーロ圏は同2.1%(同2.4%)、中国は同6.6%(同6.8%)となっています。

世界的な景気拡大を背景に企業業績も好調です。概ね決算発表を終えた2017年7-9月期業績を振り返ると、EPS(1株当たり純利益)の前年同期比増益率は、米国が7〜8%程度、日本が15%程度、欧州が2%前後となった模様です。欧州は主力業種である金融セクターの苦戦が響きました。金融セクターはECB(欧州中央銀行)による金融緩和策を背景とした超低金利による収益性の悪化と市場関連ビジネスの不振などから二桁減益となりました。なお、金融セクターに関しては米国も減益でした。一方で、世界的に良好な景気情勢が追い風となった資本財・サービスセクターや情報技術セクター、原油市況の持ち直しからエネルギーセクターなどは好調でした。

好業績トレンドは継続する見通しです(図表4)。現時点における2018年のEPS増益率をみると、先進国では前年比10%程度の増益、新興国では同10〜15%程度の増益が見込まれています。米国で税制改革が実現すれば、それを織り込む形で米国企業を中心に業績予想の上方修正が期待されます。

株価バリュエーションでは、予想PER(株価収益率)で米国株が18〜19倍程度、欧州株と日本株が15倍程度、新興国株は12倍程度となっています(図表5)。米国株と欧州株の株価バリュエーションは過去10年間の上限近辺に達していますが、日本株と新興国株についてはまだバリュエーションの拡大余地がある水準です。米国株と欧州株では株価バリュエーションの水準が現状レベルで維持されるとすれば、欧米株は2018年において増益率並みの上昇が見込まれます。一方、日本株と新興国株はバリュエーションの拡大と増益率による株価上昇が期待されます。

とは言え、各株式市場において銘柄間の増益率や株価バリュエーションの格差が大きくなっています。2018年は個別銘柄の選別投資が一段と重要性を帯びてくるとみています。

以上

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