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英国金融政策(2017年11月)

〜インフレ率の高まりを背景に約10年ぶりに利上げ〜

2017年11月6日

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<イングランド銀行は約10年ぶりに政策金利を引き上げ>

2017年11月2日(現地、以下同様)、イングランド銀行のMPC(金融政策委員会)は、7対2の票決で政策金利を0.25%ポイント引き上げて0.50%としました。今回の政策金利の引き上げは2007年以来、約10年ぶりとなります。政策金利と並ぶ政策手段である資産の買い入れについては、現状の購入枠を据え置きました。

イングランド銀行は声明文で、通貨安などによるインフレ率の高まりを抑制することを利上げの理由として挙げています。また、EU(欧州連合)離脱に関するリスクはかなり大きく、今後の経済の動向や物価の見通しを注視していく必要があるとの姿勢が示されました。今後の利上げに関しては、ペースは穏やかであり、その幅は限定的であると説明しています。

今回のMPCに対して、市場では利上げ予想が大勢を占めていました。9月のMPCではインフレ率の上昇を受けて数カ月以内の利上げの可能性が示唆されていたことや、その後もイングランド銀行総裁が利上げを示唆する発言をしたことなどがその背景にあります。英国ではEU離脱決定以降、急速に進んだ通貨安による輸入物価の上昇などを背景にインフレ率が上昇し、10月に発表されたCPI(消費者物価指数)の上昇率は中央銀行の目標値である2.0%を大きく上回る前年比+3.0%まで上昇していました。

<EU離脱交渉は難航するも、EU側が歩み寄る姿勢を示す>

英国は2017年3月末に正式にEU離脱を通知し、6月中旬からEU離脱交渉が始まりました。交渉期限は離脱通知から2年後の2019年3月とされています。

離脱交渉は2つの段階に分かれており、第一段階では、英国が支払う清算金などの離脱の条件が話し合われ、第二段階では、離脱後の通商関係などが協議されるという流れです。これまで第一段階についての交渉が行われましたが、双方の主張の違いなどから交渉は難航しています。

一方で、10月に行われたEU首脳会議(英国を除く)後に公表された声明では、EU側は出来るだけ早く交渉の第二段階に移行できるよう作業の継続を英国に呼びかけたほか、EU内部で第二段階に関しての議論を開始することに言及しています。このように、EU側が第二段階に関する早期の協議開始に向けて、歩み寄りの姿勢を示していることは、英国にとってプラスの材料です。

<難航するEU離脱交渉への懸念により、英ポンドは上値の重い展開に>

難航するEU離脱交渉への懸念は高まっており、企業拠点の移転の本格化や企業投資の減速が顕在化すれば、実体経済にも大きな影響を及ぼすと考えられ、英国経済の先行き不透明感は強まっています。一方で、今回の利上げの直接的な理由にもなったインフレ率の高まりにも注意を払わなければならず、イングランド銀行には景気と物価の両方を考慮しつつ金融政策を決定するという難しい舵取りが必要とされます。

そうした環境下では早急な追加利上げが必要とは思われないものの、為替を下支えしインフレ率を落ち着かせるためにも、イングランド銀行は緩やかな利上げを意識させるような姿勢を今後も継続すると見込んでいます。

為替については、追加利上げに対する市場の期待が一定の下支え要因となるものの、難航する離脱交渉やそれに伴う実体経済の先行き不透明感から上値の重い展開を見込んでいます。

以上

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