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ブラジル金融政策(2017年10月)

〜利下げを継続もペースは減速。緩和サイクルは終盤へ〜

2017年10月26日

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<中央銀行は利下げを継続もペースは減速。緩和サイクルは終盤へ>

ブラジル中央銀行は10月25日(現地、以下同様)、政策金利を0.75%ポイント引き下げ、7.50%とすることを決定しました。利下げ幅は前回の1.00%ポイントよりも小幅となりました。2016年10月以来の実施分を合わせると合計6.75%ポイントの利下げ幅となります。

前回のCopom(金融政策委員会)において、中央銀行は利下げ幅縮小の可能性を示していました。金融市場でも利下げ幅の縮小が予想されていたため、今回の決定は市場予想通りの結果となりました。

中央銀行は利下げの背景として、インフレ率(前年比)が中央銀行のインフレ目標の範囲(3%〜6%)の下限を下回っており、引き続き物価の伸び率が落ち着いていることを挙げています。政治の不透明感はあるものの、景気回復を支援する金融緩和政策は継続した格好です。

一方で、利下げ幅を縮小した背景としては、現在の経済環境が中央銀行の想定通り堅調に推移しており、今後徐々にインフレが持ち直していく可能性を考慮した結果と説明しています。

中央銀行が公表している市場参加者の予想では、政策金利は2017年末に7.00%まで引き下げられ、2018年いっぱいは7.00%が維持される見込みとなっています。中央銀行も利下げ幅をさらに縮小する可能性を示しており、緩和サイクルは終盤に差し掛かっているとみられます。

<テメル大統領の起訴は回避。社会保障改革は停滞も、財政再建への姿勢は好材料>

10月25日、司法妨害容疑などでのテメル大統領に対する起訴を受け入れるか否かの採決がブラジル下院で行われ、規定数に達しなかったため否決されました。これにより、テメル大統領の起訴は回避された格好となり、これまで滞っていた社会保障改革の進展が期待されます。一方で、前回8月に行われた同様の採決に比べて、大統領への支持票が減少しており、テメル大統領の求心力低下が進んでいることは懸念材料です。また、ブラジルでは2018 年10 月に大統領選挙を控えており、社会保障改革などの国民にとって痛みを伴う改革が進めにくくなっています。このため、法案の成立に至るまでには、改革法案の妥協点を探るなど紆余曲折が予想されます。

ブラジルの政局不安は残るものの、与党議員の間で財政再建の必要性が認識されていることは、ブラジルの投資環境にとってプラスの材料と考えます。テメル政権は、構造改革の優先項目を絞り込むなどの見直しを図りつつ、インフラ(社会基盤)事業の民営化や政府系金融機関の貸出金利の適正化など、できる範囲での改革に取り組んでおり、財政再建を進める姿勢を示しています。このような姿勢が継続されれば、市場からの信認を保つことができると考えます。

<国内景気が底打ちをみせる中、財政・予算への取り組みに注目>

社会保障改革の進展が見られない中、市場の注目はすでに社会保障改革法案から、その他の構造改革の進捗や目先の課題である来年度予算案への取り組みに移っているとみられます。政局に関しても、起訴が回避されたことでテメル大統領の失職の可能性が後退したことから、2018 年10 月に行われる大統領選挙へ注目が移っていくと考えられます。

国内景気については、インフレ率の低下に伴う、利下げの効果から景気の底打ちが見られ、来年の経済成長は加速する見込みとなっています。

このような経済環境下、政府による財政再建への取り組みは進めやすいとみられます。このため、来年度予算案などで財政再建を進める姿勢が示されれば、ブラジル経済に対する信認が改善し、ブラジル・レアルは下支えされると期待されます。

以上

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