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注目されるMLPの3つのけん引役
〜規制緩和、資金調達環境が改善する中、さらなる3 つの支援材料〜

2017年4月6日

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※以下のデータおよびコメントは、CBREクラリオン・セキュリティーズのコメントを基に大和投資信託が作成したものです。

注目されるMLPの3つのけん引役

2017年1-3月期において、エネルギー産業に対する規制緩和に加え、MLPのファンダメンタルズや資金調達環境などが改善する中、MLPに対して以下のような、さらなる支援材料が出てきました。

1.今後の成長を支える開発プロジェクトの増加

2.川中インフラ(社会基盤)施設取得の増加

3.長期資本コストの低下を目的としたIDR(インセンティブ配当権)*の廃止

*IDR とは、事業を運営するスポンサーや親会社であるジェネラル・パートナー(GP)にインセンティブを与えるため、MLPのリミテッド・パートナー(LP)持分の配当金が増加するにつれてGPがより高い配分比率を受け取る権利のことを言います。

<今後の成長を支える開発プロジェクトの増加 ― 再び成長に焦点>

今後数年間において、特定の生産地域における原油や天然ガスなどの生産量増加のペースは、既存インフラの輸送、処理、貯蔵能力を上回る見込みで、稼働率の上昇や新規インフラ開発の必要性が高まると予想されています。

エネルギー生産企業の需要回復に伴い、MLP各社からの新たなインフラ開発プロジェクトの発表が増えています。原油や天然ガス生産量の増加は米国のリグ(掘削装置)稼働数(原油、天然ガスの合計)の増加に表れています。リグ稼働数は、2016年5月以降回復に転じ、現在では、2016年5月の2倍超のリグが稼働しています。新規のリグの多くは、生産活動が最も活発なテキサス州西部のパーミアン生産地域や、オクラホマ州のSCOOP/STACK 生産地域に設置されました。次いで生産活動が活発な地域である、コロラド州のDJ生産地域やテキサス州南部 のイーグル・フォード生産地域においても、生産活動が加速しています。

これらの生産活動活発化の動きを受けて、パーミアン生産地域においては、原油パイプライン、処理施設、天然ガスパイプラインなど、SCOOP/STACK生産地域では、処理施設や天然ガスパイプラインなどの開発が進んでいます。一例を挙げると、ウェスタン・ガス・パートナーズ(WES)は、スポンサーかつ主要顧客である、アナダルコ・ペトロリアム(APC)のパーミアン生産地域における生産増加を支えるために、天然ガス処理プラントを2基、開発中です。2018年後半に稼動予定ですが、開発コストはそれぞれ2億米ドル程度と見積もられ、稼働後はWESの収益が一段と拡大する見通しです。このような開発プロジェクトに支えられ、2017年と2018年のWESの配当成長見通しは7-9%程度となる見込みです。

<主要生産地域におけるプレセンスを高めるための川中インフラ施設取得の増加>

MLP は積極的に、プライベート・エクイティやエネルギー生産企業からインフラ施設を買収しています。以下の2例は、買収額が12億米ドル超と大型案件で、取得施設は既存インフラ施設の拡張であるため、生産量増加の恩恵などの相乗効果が期待されています。

●プレーンズ ・オール・アメリカン・パイプライン(PAA)は、アルファ・クルード・コネクター原油集積システムを約12億米ドルで取得すると発表

 ・PAAの保有するパーミアン生産地域における既存施設を拡張し、川上の集積システムからPAAの川中パイプラインへの流量を下支え

●ターガ ・リソーシズ(TRGP)は、約15億米ドルでパーミアン生産地域の天然ガス集積、処理施設、原油集積施設を取得すると発表

 ・バーミアン生産地域における集積、処理施設の保有範囲を広げ、メキシコ湾岸に位置するTRGPの天然ガス液分別施設への流量を下支え

直近のMLP価格は原油価格の変動などの影響も受けていますが 、 MLPによる施設取得は一般的に市場でも好感される傾向にあります。2017年通期でも、主要生産地域に広く資産を保有するMLPなどが、既存施設との相乗効果を図りながら、更なる施設取得を進めていくものと予想されます。

<長期資本コストの低下を目的としたMLPの会社構造の簡素化(IDRの廃止)>

3つ目の支援材料は、資本(資金調達)コストの足かせとなるIDRの廃止などMLPの会社の構造を簡素化する動きです。

IDRを廃止する動きは、2014年のキンダー・モルガンから始まり、2015年、2016年にはターガ・リソーシズ(TRGP)、プレーンズ・オール・アメリカン・パイプライン(PAA)なども会社構造の簡素化を発表しました。2017年に入ってからは、更にこの動きに拍車がかかっており、ONEOKパートナーズ(OKS)、ウィリアムズ・パートナーズ(WPZ)、MPLX(MPLX)もIDRの廃止を発表しました。これら3社の発表は市場に好感され、MLP価格は上昇しました。その他のいくつかの大型MLPも今後IDRを廃止する可能性があります。MLPのキャッシュフローは、まずGPへのIDRの支払いに使われるため、IDRを廃止すればこの支払いをする必要がなくなり、MLPはその分内部留保を厚くすることが可能です。また、資本コストを低下させることで、MLPはより安定的にキャッシュフローを成長させることが可能となります。以下の図は、IDRを廃止した際のキャッシュフローの成長のイメージです。

<MLPの見通しはポジティブ>

MLPを取り巻く環境が改善する中、今後のMLPの見通しも明るいと考えます。MLPの資金調達額は2016年以降増加傾向で、資金調達コストも低下しています。トランプ政権はエネルギー産業の規制緩和を推進しており、既にいくつかの原油、天然ガスパイプラインの開発計画を承認しました。また、グローバルな石油化学関連需要の拡大によって、米国からの天然ガス液(NGL)の輸出が促進され、MLPが保有する輸出関連施設が恩恵を享受していくと期待されます。

現在のMLPのバリュエーションは、過去の水準や、REITや公益事業株式などのインカム関連証券と比較しても、魅力的な水準となっています。

MLPは、インカム関連証券と比べて魅力的な利回りを提供しています。7%程度の配当利回りと良好なファンダメンタルズを背景とした3-5%程度の配当成長に加えて、MLP価格上昇の可能性を勘案すると、2017年も良好なリターンが期待されます。

以上

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