REIT(不動産投資信託、Real Estate Investment Trust)

投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などの不動産を保有し、投資家は賃貸料や売却益を配当として受け取るファンドです。
価格変動リスク、信用リスク等がありますが、分散投資(株式や債券と価格特性が異なる)の観点から注目されている金融商品です。

わが国のREIT(J-REIT)は一般に会社型投資信託(投資法人)であり、その多くが不動産投資証券を金融商品取引所に上場しています。上場している不動産投資証券は、通常の上場株式のように金融商品取引所で売買することが可能です。

不動産業を営む事業会社は収益に課税されますが、REITの場合、収益の大半を投資家(投資主)に配当する等の一定要件を満たすと、課税面で優遇処置があります。
J-REITの場合、配当可能所得の90%超を投資家に分配するなどの一定要件を満たせば、支払い配当が損金に算入できます。

アメリカで誕生し、カナダやオーストラリア、シンガポール、フランス、イギリスなど各国に広がっています。投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などの不動産を保有し、投資家は賃貸料や売却益を配当として受け取る、ということは同じですが、REITの運営ルールや税制などが各国で異なります。

※現在は発行されず、保管振替機構を利用した電子的な登録･決済が行なわれています。

オフィスビルやマンションなどは、立地条件が良く適切に維持管理、運営されていれば、経済成長に応じて、預貯金や債券では得られない収益(リターン)も期待できます。
しかし立地の選択、適切な管理は大変な作業です。また建物はどんなにしっかりと管理していても、時間とともに劣化しますが、建て替えや買い替えも大変です。
REITを利用すれば、立地の制約、維持管理作業、建て替えや買い替えの悩みから解放されます。複数の物件、種類の異なる物件や遠隔地の物件への投資も、直接保有する場合に比べ容易となります。
上場REITであれば、現金化も容易になります。

～日本のREIT(J-REIT)の仕組み(上場している場合)～
/イメージ図